先の記事にも書きましたが、お受験対策で難しいことの一つは、行動観察の分野ではないでしょうか。
初めて会うお友達と相談する、仲良く遊ぶ、目配りをする…
大人でも初対面じゃ緊張するのに、こんなの子どもにやらせるとは酷な世界だ…と思ったりしたのものです笑
それに、家庭ではなかなか対策しづらい。
もちろん、教室では行動観察専用のクラスも開講していて、ひたすらお友達とゲームを通じてコミュニケーション能力を鍛える…という時間もありました。ただ、クラスを追加したくても、一コマ○万円(だいたい、2万…一コマで!)という表記をみて、「我が家には無理だ…」と落ち込みました。
そのため、我が家では意識的に日常生活を送るうえで、子どもと親の間で「相談」「交渉」ができる時間を大切にしようと決めました。
たとえば食事のとき。
1人分をお皿に盛るのではなく、大人の分も合わせてお皿に盛り、「どうやったらみんなで気持ちよく分けられるか」を考えさせました。
残りがたくさんあるときはいいのですが、残りが少なくなったとき、「自分が好きだからたくさん食べるんだ!」という思いだけでは誰かが悲しい気持ちになるかも知れないということに気付いてもらおうと考えました。
最初は「自分にいっぱいいれて!」と主張していましたが、次第に「あとどれくらいなら食べてもいいかな」と気にするようになり、周囲にも「もうみんなおなかいっぱい?残り食べてもいい?」と声を掛けてくれたり、「今日お母さんあんまり食べてないからこれどうぞ」と気にしてくれるようになりました。
また、おやつもあえて「お父さんと半分こしてね」と1つのものを渡すことで、「どうやったら半分にできるか」「半分より食べたいけどどう話せばいいか」などを考えるきっかけを与えました。
これなら、最低でも1日1回は行動観察的なトレーニングにもなります。(このとき、ご両親もたまにわがままな子をわざと演じたりしてくださいね。笑)
身の回りのことなど、ついつい全部準備しがち(その方が早くて楽なんですが…)ですが、あえて「子どもに考えさせる」「子どもにやらせる」ということはとっても大事だと思いました。
また、お教室の先生に聞いたことですが、こんな例もあるそうです。
行動観察の対策をしようと思うあまり、「相談が大事よ!!」と伝え続けた結果、子どもは「どうする?」「どうしよっか?」の言葉が大事だと思い込んでしまい、その言葉しか言わなくなってしまうこともあるとか。
また、お友達に「どう?」と聞かれても、「いいよ」としか言えなくなったり。
子どもには、「こうしなさい」という定型を教え込んではいけない典型例だという気がしました。
あくまでも、「相談」は手段であり、目的とすることは「どうすれば自分も周りも気持ちよく解決できるか」という点にあることは意識しておきたいところです。
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