先日に引き続き、わが家で志望校を決めるまでのお話です。
志望校を選ぶにあたり、重視されるポイントはそれぞれあると思いますが、わが家では「付属の中学/高校にどのくらいの生徒が進学するか」は重要なポイントでした。
あまりオープンになっていない「内部進学率」について、まとめてみたいと思います。
内部進学率を重視する理由
以前にも書いたとおり、小学校受験をさせようと思った一つのきっかけが、加熱しているように見えていた「中学受験対策」への不安でもあったからです。
もちろん、子どもが自分から目標を持って外部の中学を受験したいと望むことがあればサポートするつもりですが、「中学受験ありき!」という小学校では、当初の家庭のスタンスから浮いてしまう気もして…。
ホームページなどを見て、「中学合格実績!」などと華々しく載せているところは、自然と候補から消えていきました。
また、中学校が併設でないところも、同様でした。
もし、私学に通って地元の中学に進学するとなったら、やはり小学校からの人間関係が作られた状態の中に入る…というのはしんどいのかな…と。
人格形成にも大きな影響を与える時期、小学校から中学校までは、同じ環境で安定して過ごせればいいなぁと考えていました。
もちろん、中学受験で難関校を目指されるご家庭も、そのために私学を選択するご家庭も多くいらっしゃるので、あくまでもわが家の場合です。
内部進学率、どう見る?
ここで問題が、意外と内部進学率が公表されていないことでした。
説明会などに出向いても、
「一定の要件を満たせば~」
「卒業生は進学する権利を持っています」
など、具体的な言及をされないことの方が多かったです。
(中高が高偏差値の大学付属校などは別ですが)
また、首都圏のある学校では、学校見学会に行った際
「卒業生は○○(系列校)に進学する子が多い」
「一貫教育で育てます」
という説明を受けたのに、学校の教室には中学受験問題集がずらりと並んでいる…このときの違和感は忘れられません…。
実際、あるデータでは、この学校の内部進学率は半分程度でした。。
すべての学校に知り合いがいるわけでもなく、コネもツテもないわが家…。
コツコツいろいろなデータを探したり、見て回りました。
内部進学率、意外に低い学校、高い学校は?
学校説明会で聞いたり、情報誌から集めてきた情報を載せておきたいと思います。
あくまで素人のブログであることを前提に、ご覧頂ければ幸いです。
当たり前かもしれませんが、大学まで進学したいと考える人が多い、いわゆる「エスカレーター型」の付属小は数値が高いです。
一方、小学校は共学でも、中学からは別学になるという学校(学習院、桐朋小学校)もいくつかあったり、付属中高はあっても外部受験に力を入れているところも多く、そのあたりの数字の変動が大きくありそうでした。
エスカレーター型の学校の内部進学率
まずは大学付属、エスカレーター型の学校の数値です。
言わずもがなですが、
慶應義塾幼稚舎、早稲田実業学校幼稚舎は98~99%が中高に進学。
イメージ通り。
説明会でも、ほぼ全員の進学を明言していましたし、進学されないかたは海外転勤などの理由が多いようです。
早実は早実中へ、幼稚舎からは、湘南藤沢、普通部、中等部などが選択できます。
他には、
立教小学校→96%(立教池袋、立教新座の選択肢)
成蹊小学校→90%(高校まで、大学は2割ほど)
成城学園初等学校→96%
聖心女子学院初等科→98%
青山学院初等部、学習院は、数字には出していませんが、9割以上は進学…と聞いたことがあります。
付属中高のある私立小の内部進学率
付属中高のある私立小では、学校による差が大きく開いています。
中には系列大学のある小学校も含まれていますが、どちらに入れるかなどカテゴライズが難しいので、ご容赦ください…
都内入試の前に行われる埼玉の私立小では、
さとえ学園→55%(埼玉栄18%、栄東36%)
西武学園文理→92%
浦和ルーテル学院→79%(青学系属になり、今後変わりそうですが…)
星野学園→74%
という数字です。
都内で数字が公表されているところをあげると、
川村小学校→70%
国本小学校→30%(中高は女子のみ)
啓明学園初等学校→84%
光塩女子学院初等科→83%
自由学園初等部→48%(中学は別学)
淑徳小学校→26%
聖徳学園小学校→12%
昭和女子大学付属昭和小→76%(中高は女子のみ)
聖学院小学校→56%(中高は別学)
星美学園小学校→54%(中高は女子)
東京都市大付属小学校→34%
桐朋小学校→89%(中高別学)
トキワ松学園小学校→57%
また、新渡戸文化小学校は、外部受験をする家庭が多い印象だったのですが、最近ホームページでは「新渡戸文化小中学校」としていて、一貫教育に舵を切っているのかな…と感じました。あくまで主観ですが…。
19年に開校した東京農業大稲花小も、農大一高のとなりに位置していますが、具体的な進学基準は検討中とのこと。
あくまで「6年で農大一中、一高に通用する学力は身につけさせる」としながら、「一定の基準は設ける予定。一中、一高に進学できるからと志願することはないように」とおっしゃっていました。
志望校の選定、わが家の判断
こうして調べてみると、
「エスカレーター型」
「大学受験型」
「中学受験型」
と大きく3つに分けられることも数字から見えてきます。
このうち、わが家では「エスカレーター」か「大学受験型」に分類される小学校を中心に選び、見学に行きました。
いくつもある私立小。
特徴や良さはそれぞれあげればきりがないと思うので、あらかじめこうして家庭の望む「学校のタイプ」は絞り込んでおくとよいかも知れません。
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