前回の記事を書いてから、改めて去年の我が家の迷走ぶりを思い出していました。
子どもからの鋭い質問にドキッとしたり、このままでいいのかとモヤモヤしたり…。
はじめはお受験の性質も仕組みも教えずに、合否の結果が手元にあっても子どもに伝えることをしてこなかった我が家の小学校受験。
ただ、結果としてそれがのちのちとても苦労しました
もし、まだこうした方針を決めかねている方がいたら、
「なるべくストレートに伝える!」ということをお勧めします。いつのタイミングで…というのも難しいところですが、我が家なりの振り返りをまとめました。
合否を伝える?〜お教室のアドバイス
我が家がお世話になっていた幼児教室では、子どもには試験の性質も、合否があることも、あえて「伝えない」方を勧めていました。
「どの小学校からも、招待状がもらえる」
「そのなかから、お父さんとお母さんがあなたに合う小学校を見つけてくる」
という流れがいいのでは、というのが共通の見解のようでした。
実際、我が家も先日の記事で反省した通り、この通りにしていたのですが、大変だったのは試験後。結果が出そろってから、何とも言えぬ後味の悪さを感じたのです。
合否を伝える?~子どもに「ウソ」をついてしまった後悔
我が家の受験校は、数校以上10校未満。
ご縁をいただけた学校もあれば、涙をのんだ学校もあります。
でも、我が家では、それぞれの学校の考査に行くたびに
「この学校も楽しそうだよね」
「クイズ大会、楽しかったかどうか、どんなところが楽しかったか教えてね。それで、お母さんたちも選ぶ参考にするからね」
など、すべての学校からご縁をいただけるというような雰囲気で子どもに伝えていました。
実際、考査期間中の子どものモチベーションはそれで保てていたとは思うのですが、合格発表が重なってくると、とても悩みました。
全部の学校にご縁がいただけるようなことがあるならそれでOKかもしれませんが、我が家のように悲喜こもごもの結果があった場合、どうしても「ウソ」をつかなくてはいけなくなったからです。
「あの学校のクイズ大会が一番楽しかったなぁ~」(ごめんね、そこにはご縁をいただけなくて…)
「あの学校でこんな楽しいことあったよ!」(…泣)
すべての学校から進学先が選べると信じ切っている子どもの思いに、「うんうん、いっぱい招待状をもらっているから、あとでお父さんたちでお話して、相談するからね」と伝える申し訳なさ。
「時が過ぎれば解決する」「いつかわすれちゃう」
というタイプでもないため、だんだんと困ることが出てきたのです。
合否を伝えず…の結果
我が家では、悩みながらもしばらくはこのままのスタイルで貫き通すしかありませんでした。
でも、次第に子どもの口から
「ここも選べたんだけど、こっちにしたんだよね」
「●●は、全部の学校から招待状もらったんだよね」
という言葉が出るようになり、危機感を覚えるようになりました。
もちろん、どんな学校の考査にも全力で取り組んでくれたわが子の姿は、親が一番見てきたし、それは合否の結果で否定されるものでもありません。
だけど、やっぱり現実と違う事実を伝えていることで、いつか家族以外の人とやり取りしたときに、この子が信頼を失いかねない…。
そう思い、入学前に本当のことを伝えました。
「実はね、招待状をもらえなかった学校もあるの」
「でも、その学校も、あなたのことをとっても良く見てくれていて、認めてくれていた。でも、どうしても招待状の数が足りなかったんだって。だけど、それはあなただったら、ほかの小学校でも素敵に頑張れるって思ってくれたからなんだよ」
「クイズ大会には、ラッキーか、ラッキーじゃないかという運命もある。もし、隣の教室や違う時間にいる先生が見たら、招待状を渡す子は変わっていたかもしれない。だから、もらえないことは〇〇が頑張れなかったからじゃないんだよ」
こんなようなことを、しっかり親子3人で話しました。
初めての「ウソ」に
「なんで…嘘ついてたの??」
当然、子どもの口からこういわれました。
「誰かのためにつくウソもある」…ということを、子どもが理解してくれたかは不明です。
親として、「ウソはよくない」とあれほど言っていたのに、理由があるとしてもウソをついてしまい、悲しませた事実にはいまだに後悔しています。
いつのタイミングで伝えるのか、そもそも伝えるべきなのかはいろいろなご意見があると思いますが、あくまでも我が家の主観としては、こんな後悔がある、ということがお伝えできればと思います。
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