本格的なお受験シーズンに入ってきましたね。
暑い毎日が続きますが、最寄り駅でもお受験ルックの親子をよく見かけるようになりました。親御さんもお子さんも、暑い中の講習だけでも大変なのに、今年はプラスしてマスクまで…
今が辛抱の時とはいえ、やっぱりつらいだろうなぁと思います。
そんな中、コロナの影響で国内随一の志願者数を集める筑波小も試験日程や方法を大幅に変更したとのニュースを見て、思わず昨年の体験を思い返しておきたく、ブログに残したいと思います。
筑波大附属小学校の倍率や日程~2019年まで
首都圏でお受験を検討している場合、たいていの人が知っているであろう「筑波大附属小学校」。
「つくば」「つくふ」などとも呼ばれ、倍率の高さは折り紙付き。まず第一次選考の抽選がなされますが、その抽選の熱気もすごく、外れた親御さんが学校近くの横断歩道で号泣していることもありました。
記念受験的な方ももちろんいらっしゃるかとは思うのですが、例年12月の半ばに行われる試験は、「お受験の総仕上げ」的な位置づけでもあったかと思います。
例にもれず、我が家も「せっかくここまでお受験対策してきたんだし、チャンスがあれば受けよう」と参戦した一人。
でも、その独特さはいまでも「やっぱりなんかすごいね…」と語りたくなってしまうものがありました。
何が一番驚いたかというと、「出願日の早朝決戦」。
私立では、出願はたいていがオンラインか郵送のため、出願日に並んだりすることは一切なかったのですが、この学校は特別。
お教室でも、「本気であれば、出願の際に早い番号をいただけるよう、開始時間より相当早く並ぶかたが多い」と言われていましたが、その「早く並ぶ」のレベルが違いました。
(これまで、筑波では出願に並んだ順に受験番号が割り振られ、その番号順に試験に呼ばれるシステムでした。そのため、本気で準備しているご家庭ほど、早い時間の番号を取りたがるとか…)
今思えばそこまでしなくてもよかったのにね~と笑い話にもなりますが、本当に寝袋持参の人が少数派ではなく、代行業者を使っているご家庭もちらほら。
我が家も、「やるならできることを」と、出願受付の数時間以上前から外に並ぶ覚悟で出かけたのですが、それでは時遅し感は半端じゃなかったです。
すでに出来上がっている列を見た瞬間、「やばい!」と感じたのか、周りにいるライバルの親御さんたちと全力ダッシュして最後尾を目指したのも今はいい思い出。
前後に並んだ親御さんと、「トイレに行きたいときはお互い様にしましょうね」なんて会話をしながら腹の探り合いをしたような…。
また、昨年度までは試験日程が12月の半ばだったこともあり、私立で思う通りの結果が得られなかったご家庭が受けていることも多いようです。
そのため、出願時の順番待ちなどのときに、お教室の知り合いを見かけてしまうと、なんだか急に気まずくなったり…。「あそこのご家庭はどうだったのかなぁ」なんて、無駄に神経をすり減らされたりもしました。
今思えば、入ってから楽しそうに学校に通っていることが一番だ!と思えるのですが、まだあの時期はいろいろな結果を引きずっていました。我が家だけではなく、全体がピリピリしまくっていたのも、「もうこれが最後の場!」というプレッシャーもあるのかもしれません。
筑波大付属小学校、2020年度入試の変更点
それが今年は、これまでの日程や出願方法を大きく変えてきました。毎年の風物詩のようだった「出願並び」も見られなくなり、お受験の総仕上げ的な存在だった故のピリピリ感も見られなくなるかも…。
主な変更点は
・試験日程→12月中旬だったのが11月15~17日へ
・出願方法→指定日に学校へ持参だったのが、ウェブ出願(9月17~20日)へ
の2つ。
※追記
上記に加えて、一次抽選の通過者減となることが正式にアナウンスされました。詳しくは下記記事へ
ウェブ出願になったことは「ぜひ今後も!」というところですが、検査日程の前倒しも、本気で筑波を目指す方にとっては朗報かもしれないなと感じています。
これまでは、総仕上げ的な存在だったこともあり、私立のカードをいくつか持っている状態で挑む方も相当数いたかと感じていますが、11月のこの日程では、「私立が終わって、国立対策も」という時間はあまりありません。
筑波の試験は工作が独特だったり、結構スピード勝負を求められるので、傾向が違う学校の対策をメーンにしているお子さんにとっては、なかなか厳しさがあるかもと感じています。
出願者が減るのか、増えるのか、日程変更の影響がどう出るかは非常に興味深いところですが、私立の後に国立を受けようと思っていた方にとっては、ちょっと対策を早める必要があるなぁと感じています。
我が家は私立向けにやっていたことに加えて、最後の1か月で対策を乗っける感じでしたが、今年の方は
・指示された通りに作品を作れるか
・初見の図形問題にも対応できる力とスピードを特訓する
の2つは、なるべく早くから取り組まれることをお勧めします。
問題集の過去問は、一度見ておくと良いかもしれません。
【2021年度】筑波大学附属小学校の志願者数と1次抽選通過率について
今年の筑波大学附属小学校の一次抽選も終わり、志願者数や一次抽選の通過率の情報も出てきたので、幼児教室の公開データをもとに情報をまとめてみました。
●2021年度入試速報
<女子>
①志願者数:1,982名(前年+169名)
※抽選通過率は34パーセント。<男子>
引用元:しながわ・目黒こどもスクール 筑波大学附属小学校受験のための入試情報ページ
①志願者数:2,177名(前年+90名)
※抽選通過率は30パーセント。
【2021年度】筑波大学附属小学校志願者数・倍率の変化について
●志願者数の増減
2021年 | 2020年 | 増減数 | |
志願者数(女子) | 1,982 | 1,813 | +169 |
志願者数(男子) | 2,177 | 2,087 | +90 |
合計 | 4,159 | 3,900 | +259 |
<志願倍率の変化>
2021年 | 2020年 | 増減 | |
志願倍率(女子) | 30.9 | 28.3 | +2.6 |
志願倍率(男子) | 34.0 | 32.6 | +1.4 |
合計 | 32.5 | 30.5 | +2.0 |
2021年度試験の特徴としては、女子の志願者数が大幅に増加し、女子の倍率が2.6pt増加したことがうかがえます。また、男子も同様に志願者数・倍率ともに増加。
日程変更によりどうなるのか変化に注目していましたが、蓋を開けてみると受験者が増加する結果となりました。
【2021年度】筑波大学附属小学校一次抽選通過率の変化について
学校名 | 2021年度 一次抽選 通過率 | 2020年度 一次抽選 通過率 | 増減 |
筑波大学附属小学校男子 | 30% | 47% | ▲17% |
筑波大学附属小学校女子 | 34% | 59% | ▲25% |
筑波大学附属小学校 計 | - | 53% |
一次抽選の通過率の増減を見てみると女子の通過率が25%減少となっており、志願増の影響が現れた結果となりました。
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