【慶應義塾幼稚舎】2019年実施説明会参加を振り返る

我が子が年少時から、各校の説明会に足を運んできましたが、とりわけ伝統校は理念や建学の精神が一貫しているため、ブレないなという印象でした。慶應義塾幼稚舎も、やはりその中の一校でした。

今年は、例年と異なり説明会のスケジュールや開催方法が不確定でご心配されているご家庭も多いのではないかと日々感じています。

昨年度の説明会の様子や、私立小学校が大事にしている点について、「知る」という点でお役立ていただけたらと思います。

実際の出願にあたっては、説明会に足を運び「体感する」ことが親が判断をするときに、一番重要だと感じたので、もし無事に学校内での説明会が開催される小学校があれば、(コロナの状況次第ですが…)必ず説明会に参加することをおすすめします。。。

ちなみに、今回ご紹介している慶應義塾幼稚舎の説明会時の服装は、女性はお受験スーツ、男性もダーク色のスーツの方が多かった印象です。私服やカジュアルな服装はかなり浮いてしまう雰囲気でした。また、ご夫婦そろって参加される方が多かった印象が残っています。

説明会の流れ

  1. 舎長による幼稚舎教育説明
  2. スライドを使用した学校説明・入試説明
  3. 自尊館退場後の校内見学

昨年度の会場は、慶應義塾幼稚舎敷地内の自尊館にて1.2.の説明が行われました。

昨年は、事前申し込み制だったため、別会場などはなかった記憶があります。

慶應義塾幼稚舎教育について(2019年実施)

以下、2019年の説明会配布資料のなかで、慶應義塾幼稚舎の教育について触れられた内容を抜粋しています。ホームページに掲載されている内容と重なる部分もありますが、長い歴史の中で大切にしていることは、変わらないと言うことの裏返しなのかなと感じます。(HPに記載がなさそうな部分にマーカーを入れています。)

幼稚舎教育について

 慶應義塾幼稚舎は、1874(明治7年に福澤諭吉の全幅の信頼を受けた高弟である和田義郎が、塾中最も幼い数名を三田の慶應義塾構内にある自宅に寄宿させて、夫婦で教育を行ったのがその始まりです。最初は「和田塾」と呼ばれていましたが、1880(明治 13)年頃より「慶應義塾幼稚舎」と称するようになりました。1898(明治31)年、慶應義塾の学制大改革により、幼稚舎は小学校として位置付けられることになりました。よって、幼稚舎は日本で最も古い小学校の一つで、2024年には創立150周年を迎えます。
 慶應義塾の創立者である福澤諭吉の教育理念を表す言葉として、「独立自尊」があります。
そして、幼稚舎では「独立自尊」の人を育成することをその目的としています。「独立自尊」とは、言うは易しですが、理解することは中々難しいことです。福澤諭吉は、封建時代で身分制度があり、海外と隔絶していた近世から、文明開化、四民平等、海外との交流が行われるようになった近代へと、時代の大きな転換期に生きた人でした。そして、日本の近代化の道筋を示しただけでなく、多くの著作や新聞を通して、近代日本のあり方を日本国民に啓蒙していきました。福澤諭吉のように新しい時代を切り開くには、確固たる知力、体力、見識が不可欠です。そのためには、ただ与えられた問題をこなしていくだけではなく、自ら問題を探し出し、自らその問題を解決していくような気力に溢れた精神と実践が必要です。それがまさに「独立自尊」ということになります。
 しかし、自ら決めた道を他人に妨げられることなく進むためには、人に迷惑をかけたり、人の進む道を妨げたり、独りよがりになったりしてはいけません。唯我独尊ではいけないのです。「独立自尊」を実践する前に、「共生他尊」が行われなければなりません。それは、人への思いやりです。他人を認めることから出発しないと、「独立自尊」は実践できません。今日、世界規模で見ると、民族、宗教、経済格差の問題から各地で紛争が起こっています。
また、身近に目を移すといじめの問題が歴然と存在しています。これらの事象は、価値の異なるものと、どうやって共存共栄していくかという命題を与えています。この問題を解決するためには、「共生他尊」に裏付けられた「独立自尊」の精神が大きな力を持つと信じています。

 昨今は、国際化、情報化、環境問題、福祉の問題、各地における紛争など、これまでの価値観が大きく変化している時代であり、しかも、時代の流れが大変速く、先行きが大変不透明な時代でもあります。近代からポスト近代に変化しつつある今、世の中が必要としている人間は、福澤諭吉のように新しい時代を切り開いていく人間だと思います。まさに「独立自尊」を実践できる人間です。そういう意味で、慶應義塾への期待、慶應義塾の重要性は益々高くなっていくと確信しています。そして、子どもを「独立自尊」の人に成長させることが、幼稚舎教育の責務だと考えています。

○6年間担任持ち上がり制と教科別専科制
 幼稚舎教育の大きな特色として6年間担任持ち上がり制が挙げられます。6年間クラス替えがなく、基本的には担任も代わりません。担任は、児童一人ひとりを6年間にわたる長い目で、その成長と発達を見守ります。担任にとって6年間同じクラスを受け持つということは、大変責任の重い仕事ですが、それゆえ、児童の成長の手助けを親身になって行います。また、児童はクラスメイトとの6年間の日々の共通体験により、掛け替えのない友情を育みます。ですから、教師と児童、児童同士には真の信頼関係が派生し、一生の友、一生の恩師を生み出します。
 教育内容については、担任にかなりの自由度があります。ですから、隣のクラスと教材が違っていたり、方法が異なっていたりすることがままあります。もちろん、どうしても覚えてもらわないと困るような事柄も多いのですが、幼稚舎では、勉強は自ら進んで行う、学習内容は自分で獲得する、という考えが根本にあります。担任は自分で自立を促す教育内容や方法を考え、それを情熱をもって授業で展開します。その情熱に感化された児童は、知的好奇心を揺さぶられ、自ら学習に取り組むという姿勢が期待されています。
 6年間担任持ち上がり制では、接する教員が限定されてしまうのではないかという心配があります。しかし、その点は充実した教科別専科制で補っています。担任が受け持つ授業は、国語、社会、算数、総合(生活)、体育の一部、運動時間などです。そのほかの教科は、それぞれ専門の教育を受けた教員が指導に当たっています。2018年度は、23名の専任専科教員と 15名の非常勤講師が在籍し、これらの豊富なスタッフによって、1年生から音楽、絵画、造形、体育、英語、情報、総合(生活)という教科が専科授業としてスタートします。以上述べてきたように、幼稚舎教育は、一人の担任が長い目で見ることに重点をおいた6年間担任持ち上がり制と、様々な角度から複数の目で見ることに重点をおいた教科別専科制によって成り立っています。教育方法にオールマイティーはありません。6年間担任持ち上がり制の欠点も十分理解しています。しかし、その欠点を補って余りあるほどの長所が、6年間担任持ち上がり制にあると考えて、幼稚舎では採用しています。
○多様な活動
日々の授業が最も大切であることはもちろんですが、幼稚舎では授業に関連して、また授業とは別に色々な行事が用意されています。
 全員参加型の行事としては遠足(1・2・5年)、運動会、東京六大学野球の早慶戦応援(5・6年)、作品展、学習発表会、音楽会(4~6年)、福澤先生御命日講話(4~6年)、1000m完泳をめざす夏の水泳授業(3~6年)、ヤゴ救出作戦(4年)、救命救急処置を学ぶ Basic Life Support 講習(5年)、車椅子体験(4年)、アイマスク体験(5年)、学年別の校内大会(3~6年)、音楽・演劇鑑賞会があります。また、宿泊行事としては3年宿泊遠足、4年海浜学校、5・6年高原学校、6年修学旅行があります。また5・6年は、週1~2回クラブ活動があります。これは全員必修で、15 の運動部、11 の文化部が用意されています。そして、クラブ毎に試合や外出、合宿が企画されています。オープン参加型の行事としては、オープン卓球大会、オープンテニス大会、少年相撲教室、漢字読み大会、新年カルタ会、良書展示会、福澤先生ゆかりの 36 キロチャリティーウォーク、スキー合宿、災害対策訓練、6年福澤先生ゆかりの地を訪ねる旅、館山遠泳合宿、理工学部見学会、修善寺幼稚舎の杜植林などがあります。
 このようにたくさんの行事が用意されているのは、教育は単に教室だけで行われるわけではなく、全人格的な教育を行うには多様な場が必要だと考えているからです。しかし、これらのことを全て身につけて欲しいと思っているわけではありません。多様な行事や催しを用意し、その中で、幼稚舎生が一つでも得意なもの、興味あるものを見つけ、自信を持ち、最終的には自ら進んで物事に働きかけていく姿勢を身につけて欲しいと思っています。

○国際交流プログラム
 希望者には、海外へ行く四つのプログラムを用意しています。まず、6年生対象のオックスフォードにあるドラゴンスクールとの交流です。この交流は今年で23年目を迎えます。
両校の児童は、それぞれホームステイをし、学校の授業に参加します。ドラゴンスクールの児童が来日するときに時期が合えば、幼稚舎の運動会にも参加します。
夏には、4年生~6年生対象に慶應義塾ニューヨーク学院の寮を利用して、近くのモホークデイキャンプに通い、現地の子どもに交じって様々な活動を行います。6年生はホームステイも行います。
三つめは、6年生対象の英国サマースクールです。児童9人にイギリス人の先生が1名つき、教室での学習、フィールドワークなどを行います。さらに 2016年から5年生対象にハワイのプナホウスクールとの交流を始めました。両校の児童がお互いにホームステイをして授業に参加します。
これらのプログラムは、単に英語を学ぶために行っているのではなく、異文化を体験することによって、習慣や価値観が異なっている人の存在を知り、そのような人とどうやって共存していくか、さらにそのような人を認める寛容の精神を養うために行っています。
〇よく学び、よく遊べ
 最後に、幼稚舎が大切にしていることは、子ども同士の遊びです。休み時間、昼休み、放課後と、幼稚舎生は時間があれば直ぐに遊びます。1年生から放課後を設定し、自由に過ごす時間を確保しています。太陽の光を浴び、外の空気をいっぱい吸って遊べば心身とも健康になります。近年、人間関係の不得手な人が増えているように感じます。これは幼児期に、しっかり友だちと遊んでいないことが原因ではないでしょうか。極言すれば、学習は自宅でも可能ですが、人間関係を学ぶには学校のような集団がなければできません。
人間は、他人と交わりながら生活していきます。ですから、円滑な人間関係を築いていく能力は、最も大切なことの一つだと言えます。「人間っていいものだ」と、物事を肯定的に捉えられるようになるには、友だち同士の遊びが大切なのです。まさに、「よく学び、よく遊べ」です。
幼稚舎で学んだ児童が卒業するときに「幼稚舎での6年間は楽しかった」と感じ、さらに彼らが年老いたときに「幼稚舎で学べて良かった」と懐かしめる、そんな学校になるように幼稚舎は努めています。

全体としての感想

数ある私立小学校の中でも、公開行事もないため、一般の受験者が学校の雰囲気を感じられる機会は、例年7月上旬に開催される説明会に限られるように思います。

幼稚舎の卒業生ではない保護者としては、もっと知りたいと思ってしまいますが、学校側としてもセキュリティー・プライバシーに配慮せざるを得ないのだろうなとも感じました。

学校説明会に参加して、感じることは各ご家庭それぞれだろうと思いますし、我々夫婦ですら魅力を感じるポイントが異なることから現時点でこういう学校だと思った!みたいな主観的な感想は控えておこうと思っています笑

もし、志望される方にとって客観的かつ有益な情報などを思い付いたら、その都度こちらに書き足していけたらと思います。

過去に、慶應義塾幼稚舎についての願書についての記事も書いたのですが、実際に幼稚舎の卒業生でない身で願書を書くのはなかなか大変だと感じています。

真剣に受験を希望されている方は願書について早めの動き出しをされることを強くおすすめします!!

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