先日、合格難易度(難関度)を分析した記事をアップしたところ、予想を上回るアクセス数となりびっくりしているところです。(記事アップ2日で、週間アクセス1位の記事に・・・)。データ自体は、各教室のHPに掲載をしてあるのですが、お受験雑誌などでも広告主のことを考えるとなかなか取り上げづらい内容だと推測します。ありそうでないデータだったとは思うのですが、お役に立っていればよいのですが・・・。
今回も、使用するデータとしては、すでに学校別の記事にまとめたありもののデータにはなるのですが、視点を変えて学校別の特徴を少し深堀できないものかと試行錯誤。
幼児教室を選ぶ際に、大手が良いのか個人が良いのかという点は、皆さん悩んで検討される内容だと思います。また、大手と個人を併用してそれぞれの良さを活かした通塾計画を立てる方もいらっしゃるかと思います。
そこで、今回は学校別記事をまとめた25校(難関校ばかり)に限定されてしまいますが、それぞれの小学校の大手教室合格者数と個人教室合格者数の構成比を算出して、何か傾向が見えてこないものかと考えて、一表を作成してみました。
【小学校受験】首都圏25校 大手教室・個人教室合格者構成比
データは、2020年度(2019年秋実施試験)の合格者実績を各幼児教室HPを出典としています。
学校名 | 大手教室 構成比 | 個人教室 構成比 | 大手教室 (人) | 個人教室 (人) | 合格者 計 | |
1 | 慶應義塾幼稚舎 | 84% | 16% | 115 | 22 | 137 |
2 | 慶應義塾横浜初等部 | 78% | 22% | 116 | 32 | 148 |
3 | 早稲田実業学校初等部 | 60% | 40% | 110 | 74 | 184 |
4 | 雙葉小学校 | 77% | 23% | 48 | 14 | 62 |
5 | 桐朋学園小学校 | 47% | 53% | 58 | 66 | 124 |
6 | 桐朋小学校(除く内部進学) | 46% | 54% | 35 | 41 | 76 |
7 | 青山学院初等部 | 79% | 21% | 88 | 23 | 111 |
8 | 立教女学院小学校 | 70% | 30% | 96 | 42 | 138 |
9 | 成蹊小学校 | 48% | 52% | 90 | 96 | 186 |
10 | 東京農業大学稲花小学校(実質) | 71% | 29% | 96 | 39 | 135 |
11 | 田園調布雙葉小学校 | 83% | 17% | 67 | 14 | 81 |
12 | 学習院初等科 | 85% | 15% | 126 | 23 | 149 |
13 | 成城学園初等学校 | 77% | 23% | 58 | 17 | 75 |
14 | 東洋英和女学院小学部 | 84% | 16% | 73 | 14 | 87 |
15 | 日本女子大学附属豊明小学校 | 67% | 33% | 55 | 27 | 82 |
16 | 暁星小学校(除く内部進学) | 68% | 32% | 103 | 49 | 152 |
17 | 立教小学校 | 73% | 27% | 101 | 38 | 139 |
18 | 東京女学館小学校 | 82% | 18% | 120 | 26 | 146 |
19 | 東京都市大学付属小学校 | 78% | 22% | 122 | 35 | 157 |
20 | 白百合学園小学校 | 72% | 28% | 60 | 23 | 83 |
21 | 聖心女子学院初等科 | 85% | 15% | 136 | 24 | 160 |
22 | 洗足学園小学校 | 84% | 16% | 198 | 38 | 236 |
23 | 光塩女子学院初等科(除く内部進学) | 72% | 28% | 82 | 32 | 114 |
24 | 森村学園初等部 | 89% | 11% | 171 | 22 | 193 |
25 | 横浜雙葉小学校 | 81% | 19% | 156 | 37 | 193 |
25校合計 | 74% | 26% | 2480 | 868 | 3348 |
まず、初めに大手/個人の合格者構成比が多い学校を測る指標として基準となる数値を求めるために、表の最下部に25校の大手/個人のそれぞれの合格者合計を算出し、全体の構成比を求めました。
難関校といわれる25校の全体平均では、およそ合格者の4人に3人(74%)が大手教室から輩出され、合格者の4人に1人(26%)が個人の教室から輩出されている傾向が見受けられます。
(どのような幼児教室を集計対象としているかは、学校名をクリックorタップで確認できます)
全体の傾向をつかんだうえで、大手教室の構成比74%に比べて5%以上高い値となっている小学校を赤マーカーを入れ、個人教室の構成比26%に比べて5%以上高い値となっている小学校に青マーカーを入れています。マーカーが入っていない小学校については、全体の基準値と近しく大手教室構成比が高くもなく個人教室構成比が高くもないということになります。
大手教室の合格者構成比の高い小学校の特徴
赤マーカーの小学校について、何か共通の特徴が何か見いだせるのか我が家なりに考えてみました。
大手教室の合格者構成比の高い小学校の特徴は、昨年の傾向では3パターンありそうです。
【共学校】(慶應義塾幼稚舎・青山学院初等部・学習院初等科)=ジャック&スイング合格多数傾向
【女子校】(田園調布雙葉・東洋英和・東京女学館・聖心女子)=ジャック&こぐま会合格多数傾向
【神奈川】(洗足学園・森村学園・横浜雙葉)=理英会&ジャック&スイング合格者多数傾向
難関校の合格者数の常連であるジャック&スイングは、過去の学校別記事でも合格者総数・教室あたり合格者でもよく上位に出てくる有力な幼児教室ですよね。3つの切り口で見たときに分かりやすい傾向がでていたのは、女子校におけるこぐま会の強さと神奈川エリアの小学校における理英会の強さだと感じました。
個人教室の合格者構成比の高い小学校の特徴
青マーカーの小学校を見たときに、幼児教室などで実力本位の試験を行う学校と言われることが多い小学校がそろっているという第一印象を我が家は受けました。
実力本位の試験といわれる小学校において、個人教室の合格構成比が高くなるという因果関係を説明するのはなかなか難しいところです。考査内容もペーパー重視から行動観察重視、はたまたバランス型と試験の傾向も学校によりことなりそうですし・・・。
そこで、学校別記事を見ていくと中央線沿いの4校(早稲田実業・桐朋学園・桐朋小・成蹊小)については、やはり中央線沿いの個人教室で4校に安定した合格者を輩出している教室がいくつか見受けられることがわかるかと思います。
中央線沿いの4校だけでなく、日本女子大学附属豊明小学校・暁星小学校も含めて、特定の個人教室が1教室でたくさん合格者を輩出するばかりではなく、少数ながらも幅広い個人教室(一校舎教室)から合格者を輩出しているのが特徴です。
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